
人との関わりでモヤモヤを感じているあなたへ
人との関係にモヤモヤを感じている方に、ぜひ読んでほしい漫画があります。
それが、ヤマシタトモコさん原作の『違国日記』です。
この作品は、普段抱えている、うまく言葉にできない気持ちをくっきり形にしてくれるような漫画だと感じています。
小説家である主人公の言葉遣いや考え方には、何度もはっとさせられました。
言葉が人を変えること、そして言葉を何度も噛みしめて味わえることを教えてくれる、素敵な作品です。
特に心に残ったのが、7巻に出てくるこの言葉です。
「誰のために何をしたって人の心も行動も決して動かされるものではないと覚えておくがいい。ほとんどの行動は実を結ばない。まして感謝も見返りもない。ま、でも、そう分かっててなおすることが尊いんだとも思うよ。」
(『違国日記』7巻 槙生)
毎日患者さんのために勉強して尽くしても、自分が期待していたような結果にならなかったり、感謝されるどころか当たり前のように受け取られてしまったり。
そんなことに嫌気が差してしまった時期がありました。
そんなときに『違国日記』に出会い、一気に引き込まれました。
これは、小説家の主人公・槙生が高校生の朝に向けて語った言葉です。
私はそれまで、頑張ったら認められることが当たり前だと思っていたのかもしれません。
でも働き始めてからは、自分の頑張りを誰かに認めてもらえることはぐっと少なくなったように感じます。
この言葉を読んで、「努力がすぐに報われなくても、続けること自体に意味がある」と思えるようになり、目の前の霧が少し晴れたような気持ちになりました。
もうひとつ、心に残っているのが11巻に出てくる槙生の詩です。
夜明けよ
あなたはわたしたちよりもずっと頑丈でどこまでも泳ぐ舟をつくる
わたしはあなたの舟を押して 岸に残る者になろう
わたしはあなたの錨となって海に沈もう
波を切り裂く舳先となろう
あなたがいつかすっかり忘れて構わないものになろう
あなたの見るその黎明は わたしたち 皆が見るのだから
だから夜明けよ
あなたがどうか ただ訪れ ただ新しく
ただいつでも そこにありますように
(『違国日記』11巻 槙生の詩)
作中には槙生の詩がいくつか出てきますが、この詩を読んだとき、これまでたくさん支えてくれた周りの人たちの顔が浮かびました。
忙しい毎日の中で、そういう大切な存在を忘れかけていたことにも気づかされました。
まとめ
『違国日記』に出てくる登場人物たちは、それぞれすぐには解決しない悩みを抱えています。
作中の言葉を借りるなら、それは「永遠の命題」なのだと思います。
だからこそ、この作品は読むたびにその時の自分次第で違う響きに聞こえてきます。
私は落ち込んだとき、この漫画を何度も読み返して元気をもらっています。
これほど言葉に救われた作品はありませんでした。
頑張っているのに報われないと感じるとき。
自分がなりたくてなった仕事なのに、嫌気が差してしまうとき。
そんなときこそ、一度立ち止まって、自分の今を見つめ直すことの大切さを教えてくれる作品です。